滝谷避難小屋
槍平冬季小屋まで達することができずに、
結局またあの滝谷避難小屋にBCを設ける事になりました。
一昨年の晩秋…小雪舞う真夜中に、「おーい!」と言う声と「9人目が見つからないぞ、探せ!」とハッキリ聞こえたので、しんしんと雪が舞う外に飛び出したのですが、だぁーれも居なくて、新雪の上には足跡一つもありませんでした。
昨年のGWでは、直ぐ近くの滝谷大滝のシュルンドに落ちた遺体を捜索に来られており、捜索隊は、重い登攀道具を置いて、わざわざ標高差400m下の穂高平小屋まで降りちゃっしまいました。そのときの頼まれごとは・・・「あいつが真夜中に出てきたら、よろしく伝えてください」でした。そしてまた、捜索隊の人は、明日の早朝に上がって来るそうです。
何故、この小屋に人は泊まらないのか・・・
今回も、雪に埋もれた滝谷避難小屋の戸を開けると、真っ暗でした。正面小屋が雪で扉が開かないので真っ暗です。思い切って南側の裏扉を開けると、開きました。やっと光が入り、みて見るとザックなどがデポされています。
うーん? 滝谷でも登攀しているのかなぁ。でも一人分のザックだし単独ではなんぼなんでも今の時期の滝谷登攀はきついでしょう。
空身で槍に向かうとしても、遠すぎますし・・・
想ったことは、遭難者さんのザックかな?です。
ヘリでは荷物まで運んでくれません。
生身優先です。
あっ・・・また、そんなシチュエーションでの「泊」ですかっ
しばらくして薄暗くなりかけたとき、人の声が聞こえました。
「またかよー」
と思いながら声のする方にドアから出て見ると、生身の2人の人間でした。
「すみません、勝手に小屋内にテント張ってしまって…スペースを取り過ぎました」
と一人だけ小屋にデポザックを取りに来たクライマーさんに言いますと、
「ああ、もう今夜は降ります。ココでは泊まりません…。えっ?お1人でココに泊まるのですか…?ソロで滝谷登攀ですか?」
「いや滝谷登攀ではなく槍ヶ岳に向かいます」
そう答えますと、不思議な顔をされました。
私も登攀セットを小屋に 散らかせていましたから・・・
「本当に独りでココに泊まるのですか?」
「はい、2泊ほど・・・」
「・・・・気をつけてくださいね・・・」
と、もう一人のクライマーさんは、小屋の中に入ろうとしません。
小屋の外でしばらく 二人で会話しているのが聞こえましたが、もう暗いのにやがて去っていきました。
で、今回の不思議な事は・・・
一日目、シュラフに入っていますと(寝てはいません、ちゃんと起きてました)いきなり床下から「ゴン!」って突き上げる音がしたのです。しかも間を置いて連続音です。
動物が入って、柱に出も頭をぶつけてるのかな?
・・・待てよ。コレだけの雪に埋まっているのに床下に動物が入れるわけが有りませんし、かなりの大きな音ですから小動物ではないです。
所謂気温差で柱がピシっと鳴る現象でなくって、ゴン ゴン バン!っていう大きな連続音です。しかし、全くそんなことは気にせず、寝坊するまで爆睡(笑)
二日目も、大きな音が床下からしていました。屋根からの落雪音ではないです。
コレも、全然無視していました。
外はかなりの新雪が積り始めています。そんな奇妙な現象よりも、屋根と木の床がある雪や風を遮断してくれる小屋に感謝です。
二日目の小屋での写真に二体のオーブが 仲良く東扉から入って来る姿が写り込んでいました。
でも、ズームで再生すると、なんだか楽しそうな笑顔に見えました。
オーブは、ある種の人から見ると 「オーブは人の精神的エネルギーとかも言われてるみたいです。」とか、
「オーブの写った写真を撮る人は、守護霊や祖先からの強い加護を受けているとか、人生の転機で指導霊が増えつつあるなど、波動や想念が高いレベルにあることが多い。」
とか、
「手つかずの原生林や、精霊が宿ると言われている水辺(川、沼、海など)で見られることが多いようだ」
とも、色々言われていますが・・・
実際の所、空中に浮遊しているダストや水蒸気等がフラッシュ撮影したときに、ピンボケとなり写り込むのが科学的に解説されています。
でも、今回の滝谷避難小屋で撮影されたオーブ君は、笑顔でたのしそうに見えました。
不思議なのは、床下からの大きな衝撃音ですね。
コレは一体何なのか???
それなりの人はラップ音を
「それは最も初歩的で単純な“交霊法”です。“霊”の意図とは、自分に注意を向けさせたいとか、怒りや憎しみの思いをはらしたいとか、地上の遺族に愛を伝えたいといったものです。そうした思いを単純な音の発生で知らせようとするのです。“霊”が地上人に自分の意思を伝えることを目的としているという意味で、ラップ現象は一種の「霊界通信」と言えます。」
と述べていますが・・・
気温差や湿度などが変わった時に、木やプラスチックなどの材質がはじける音として科学的に証明されても居ます。
しかし、二日間とも そんなはじける「パチン」とかではなく、結構な音で床から突き上げて「ゴン!」「ドン・ドン」と言う感じでしたよ。
でも、結局は私が何にも驚かなくて、「あっ、鳴ってる。でかいなぁ・・・おやすみなさーい」で全く動じなかったら 音は止みました。
自然現象なのか?霊的なラップ音なのか?
よく判りませんが、初めてこの小屋に泊まる人(遭難遺体の一時保管場所でしたから)は、ビックリされるかもしれません。
でも、風も雨も凌いでくれますし、床の上に色々荷物を置いて、テント内が広々と使えますし、多少の変な声とか変な音とかオーブとかが例え心霊現象でも、全然ありがたい存在の小屋です。
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出典先:Morgan Mahala モーガン茉愛羅
http://www.grny.online/2019/04/