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富士山滑落 生配信中の事故

富士山滑落 生配信中の事故


 

 


 
ニコ生富士山i遺体発見場所
 

 
□概要
 
「あっ、滑る!」。この言葉を最後に映像は乱れ、途切れた。10月28日、動画配信サービス「ニコニコ生放送」で自身が富士山を登る様子を実況中継していた男性が頂上付近で滑落し、静岡県警の山岳遭難救助隊が30日、男性とみられる遺体を発見した。

 男性のハンドルネームはTEDZUさん。10月28日午前10時30分ごろからニコ生で「雪の富士山へGO」と題し、山梨県側の富士山吉田ルート登山口5合目から、自身が登る様子を配信していた。滑落したのは午後2時30分すぎのことだ。標高が高くなり、空気が薄いせいか息遣いが荒い。「手の感覚がない」「カイロ持ってくればよかった」など、手が思うように動かない様子だ。「道合っているの?これ、相当埋まっているんだけど、雪で」。そうつぶやき、一歩前に出た瞬間、滑った。

 富士山は10月22日、平年より22日遅れて初雪が観測されたばかり。9月上旬に夏山シーズンは終わっており、閉山している状態だ。山梨県の県民生活部世界遺産富士山課によれば「夏季を過ぎると吉田口自体を閉鎖するため、登山道は開通していないという認識。バリケードを設置するなどして入山を規制している」(担当者)という。

 だが、冬の富士山に登る人は一定数いる。そのため山梨県では2017年に、夏山期間以外に登山をする場合は、警察などを通じて行政側に「登山計画書」などの届けを提出することを登山予定者に求める条例を制定した。計画書では、連絡先、登山メンバー、日程、装備などを詳しく記すため、万全な準備をせずに登ろうとする登山者は排除される。ただし、登山計画書を出さずして入山しても特に罰則はない。

 「カイロ持ってくればよかった」と後悔しているくらいなので、TEDZUさんは冬山登山に必要な装備をきちんとしていなかったとみられる。動画の会話からは、フリース地のジャケット、デニムのズボン、軽登山靴と、だいぶ軽装であったこともうかがえる。滑り止め防止のアイゼンや、氷雪の中で足場を構築する際に必要なピッケルも持っていなかったようだ。




 

2019年10月28日(月)

 

現在までのところ、TEDZUさんの安否について情報は入っておりません。
本人のTwitterアカウントも更新がない状態で止まっており、
事故を知った多くの方が心配のコメントを寄せる事態となっています。
 
TEDZUさん滑落までの状況を時系列でまとめます。
 
2019年10月28日 冬の富士山へ登頂
 
10時26分 富士山に到着、登山を開始。 
10時30分 ニコ生の放送開始。 
14時30分 山頂共同トイレ(吉田口・須走口側)付近に到着。 
14時38分 TEDZUさんが氷雪で足を滑らせ滑落。 
14時39分 配信が停止 
 
TEDZUさんとは
TEDZUさんはニコ生配信者。
2015年7月22日、ニコニコ動画上に『高田馬場法律問題研究所』というチャンネルを開設。
登録タグには「マラソン」や「司法試験」「自転車」といった単語が並んでいます。
どういった経緯かは分かりませんが、9月で閉山し、冠雪したシーズンオフの富士山の登頂を思い立ったようです。
ニコ生配信ではその登山の様子を配信。今回の事故の瞬間までライブ配信されていました。
TEDZUさんのTwitterアカウントには2019年10月28日 10時26分のコチラのツイート以降、更新がありません。
TEDZUさんが滑落し、動画の配信が途絶えた後、
動画を視聴していた人が事故についてSNS上で拡散しました。
ニコニコ動画で生放送中に富士山から滑落したとTwitter上で心配の声が寄せられています。
Twitter上には男性(司法試験浪人生)が滑り落ちていく様子の画像が投稿されています。
生配信を視聴していた方が、
「富士山の頂上から滑落している」として動画と画像をツイートしています。
男性は、司法試験浪人生のようでニコニコ動画で動画を配信していたようです。

滑落した男性のTwitterが特定されていました。
@TEDZU_lawというアカウントのようです。
そのアカウントには、東京から富士山へ向かっている様子も投稿されています。
それらの拡散情報を見た多くの人が警察へ通報・救助を要請しています。
しかし事故の発生が昼過ぎの15時頃と遅い時間だったこともあり、
山岳救助のプロでもその時間から山頂付近まで救助に行くのは困難だと判断。
翌日2019年10月29日以降に救助へ向かう事となっています。
動画では、登頂中もTEDZUさんはしきりに「風が強くて寒い」「手が冷たい」とコメントしており、またアイゼンやピッケルなどの冬山の必須装備も持たない軽装だったことがわかっています。
この時期、極寒となる富士山頂付近。一刻も早い救助が待たれます。
装備の近代化が進み、登山がカジュアルになりましたが、そもそもシーズンオフで閉山されている雪山へ、単独で、軽装備で向かう事はリスク以外の何物でもありません。
動画配信が一般的になったとはいえ、このような衝撃的な映像がライブ配信されることになってしまったのは非常に複雑な思いです。刺激を求めたり、視聴者の欲求に応えるためにこのような動画撮影が行われたわけでないと信じたいですね。

専門家は「富士山に登ることがインターネット生放送する人たちの間で一種のブームになっている。自分の配信を面白くしたい、見ている人をたくさん集めたい、人気になりたい、そういう気持ちで厳しい冬山に挑戦したのかもしれない」と話しています。地元の警察は「冬の富士山は足場も悪く、気温も氷点下で厳しい環境のため、安易な登山については絶対にやめてほしい」と話しています。

男性の可能性がある遺体発見が報じられると、まだ身元は確認されていないものの、ツイッターやネット掲示板などでは、「本当にそこまで滑っちゃうのか…」「こんな結果になってしまったのは残念」とため息が漏れた。一方で、「下調べもせず あまりにも無謀だった」「そうまでして生配信の視聴稼ぎたかったのか?」「この件を教訓に登山の厳しさが改めて認識されると良い」との意見も書き込まれている。

 富士山の適正な利用推進を目的に、関係省庁や自治体などが組織した「富士山における適正利用推進協議会」が19年3月に作成した資料によれば、16年は10人、17年は7人が富士山の登山で命を落としている。うち、夏山期間外の死亡者はそれぞれ8人と7人だった。死亡者のほとんどが冬山登山ということになる。シーズン外の富士山登山は、経験豊富な登山者の命すら奪う。そんな中、軽装での登山は危険極まりない行為といえる。

 警察庁が発表した資料によると、日本国内における山岳遭難の発生件数は年々増えている。18年は遭難件数が2661件、遭難者数は3129人と、09年の1676件、2085人と比べても大幅に増えた。年齢別で見ると、遭難者のうち8割近くが40歳以上で、60歳以上が全体のおよそ半分を占めている。若年層に比べ、比較的時間に余裕のある中高年層が山登りに行き、トラブルに見舞われていることがデータからは浮かび上がる。

 ちなみに、救助にかかる費用は、警察や消防、自衛隊といった公的機関のヘリコプターレスキューに関しては無料。民間に委託する場合は費用が発生する。日本山岳救助機構合同会社のサイトによれば、1時間当たり46万5000円だ。かかるのはヘリコプターの費用だけではない。これに、捜索に関わった人の日当や保険、装備、交通費もかかってくる。少なく見積もっても1回の遭難で、総額100万円レベルの費用が発生するとみてもおかしくない。

 美しい景色や珍しい動植物、登頂後の達成感などを求めて人は山に登る。だが、自然は時に、想像以上に恐ろしい顔を見せる。登山をする際は、自身の体力を過信せず、万全の準備で臨みたい。

冬山登山の富士山は、強風も吹いて特に危険だとされており、装備を固めた山のベテランらでも、度々滑落事故が起きている。

 
★ネット上の声・みんな心配してるぞ
 
この方、無事であればいいのですが、登山届を提出してあるのでしょうか?
もし、登山届を提出せず、軽装という無謀な登山となると、完全に自己責任です。
入山料を払わない、登山届を提出していない、装備が不十分と指摘されたのに無視して登山して遭難などした場合、自己責任として救助隊は出動しないとしたい。
それでも救助を要請してきたら、救助にかかった費用は後日請求されることを認めさせてから救助に向かうなど、登山のルールを守る守らないで、差別化したほうが良いでしょう。
こっちの命のほうが危ないと言う場面に何度も遭遇しました。それでも救助隊は救助しに行ったのです。
救助隊は口には出さないけど本心は「勘弁してくれよ」だと思います。
カメラ片手に周りを映しながら歩いていて、踏み外したのかな?
登山って注意しないと命に関わるから、集中した方が良いと思う。
救助隊の方、大変でしょうが気をつけて活動してください。
このような場合、捜索した分の費用を後日、本人に請求するべきだ。
といっても、生存していればの話だが。
台風や地震など、自然災害により行方不明になったのであれば、警察・消防・自衛隊の協力は欠かせない。もちろん、公務員だから、一定期間は無償で行われるだろう。
だが、今回はいわば本人の不注意によるものだ。
もっと言えば、余計な仕事を救助隊に強いることになった。
捜索した人数、時間(日数)を勘案して、捜索費用を請求できるようにしたほうが良い。

富士山は気軽に登れるイメージがついてしまってるけど、日本一高い山ということを忘れてはいけない。しかも、あの山の形のとおり、遮るものがなく、冬はアイスバーンで滑ったら一気に下まで転げ落ちる。とても危険な山なので、閉山したら素人は登るべきではない。
とにかく、無事に生還されることを願います。

冬の富士山は単独峰ゆえに遮るものがなく、強い風が吹き付ける中アイスバーンを進んでいかないといけないから、夏と比べ物にならないくらい危険。

スマフォやタブレット類が進歩して、メールしながら、SNSへ発信しながら他のことをする人が増えています。
自分を危険にさらすことは自己責任でしょうが、他人を事故に巻き込んだり、今回のように救助に来てもらったりと他人を危険にさらすのはおかしい。
法令とインフラの整備を早急に確立しなければいけませんね。

既に閉山している富士山に登山してまでネットでの生中継をしようとする気持ちには理解できない
たまたまネットでの生中継を見ていた人から滑落したのではないか?という情報があったそうだが、もしもネットを見ていた人がいなかったとしたら誰も気が付かなかったのではないかと思う
分かりやすく言えば非常に無謀な冒険であり、仮に成功したとしても後になって処罰の対象となる案件である
軽々しく命を無駄にすべきではないとつくづく思った。



2019年10月29日(火)

 
28日、インターネットで動画を配信しながら登山していた男性が滑落した恐れがあるとして、山梨県の消防防災ヘリなどが捜索したが発見できず、

29日朝から静岡県警の山岳遭難救助隊員10人が山中を捜索している。
男性は動画配信サービス「ニコニコ生放送」を利用し、「富士山へGO」のタイトルで自らの登山をライブ配信していたが、山頂付近で「滑る」と叫んで落ちる様子が映し出された直後に配信が止まった。動画を見た人が110通報した。

富士山は雪が積もっているのが上空などから確認され、甲府地方気象台が初冠雪を発表するなど冬山の時期に入っている。男性は動画で「指が冷たい」などと話しており、軽装だった可能性がある。

男性のニコ生やツイッターによると、

男性は、2019年に入って、すでに4回ほど富士山に登っていた。

閉山期間の5月にも雪が残る中で登る様子を報告している。

今回は、東京・新宿からバスで富士山5合目まで行き、

山梨県側の吉田口から登頂していたようだ。

29日午後、静県県警は山梨県警とともにヘリコプターで捜索。

静岡側の富士山7合目付近に滑落したような跡が見つかったため、

救助隊を出動させたが、男性は捜索でも見つからず、

悪天候のため午後5時ごろに捜索を打ち切った。

30日午前7時からヘリコプターなどを使って再開する。

アカウントの情報などから滑落したとみられる人物の特定を急いでいる。



2019年10月30日(水)

 
静岡県警は30日、

身元不明の遺体を発見したと発表しました。

山頂付近から標高差約800メートル下の

7合目(標高約3000メートル)で発見されており、

遺体が配信男性かどうかはまだ不明で警察が身元の確認を進めている。

御殿場署によると、

遺体は、ほとんど雪に埋まった状態で、衣服が破れ、全身の損傷が激しく、高い所から滑落したとみられる。リュックサックが近くに落ちていたが、性別は不明で身元を確認できるものは見つかっていないとも報じられている。

静岡県警によると、

捜索中の山岳遭難救助隊が13時43分ごろに発見したとのこと。

7合目の山小屋「大陽館」から南に約800メートル離れたところで、

ここから山頂までは平均的な人が歩けば4時間はかかる距離だった。



2019年11月12日(火)

 
静岡県警は12日、

10月30日に富士山の7合目付近(標高約3000メートル)で見つかった身元不明の遺体について、東京都新宿区西早稲田の塩原徹さん(47)と判明したと公表した。死因は滑落による損傷死。状況から十分な装備をせずに冬の富士登山を強行していたとみられる。
 御殿場署などによると、塩原さんは、10月28日午後、自らが富士登山する様子を動画撮影し、インターネットに生配信していた際に、滑落したものとみられる。その時とみられる動画では、男性が実況中継をしながら雪山をゆっくりと歩き、「滑る」と叫んだ瞬間に滑落する様子が映っていた。
 ネット上はすぐに騒然となり、静岡、山梨両県警に通報があった。県警の山岳遭難救助隊は2日後に雪に埋もれた状態の遺体を発見した。身元を特定できる所持品がないほか、遺体の損傷が激しかったこともあり、身元の割り出しに時間がかかったという。
 塩原さんの遺体は、衣服もぼろぼろの状態だった。山頂付近から700メートルにわたって高速で滑落し、岩などに体を衝突させ続けたとみられる。署の幹部は「冬の富士登山ができるような装備ではなく、軽装だったようだ」としている。
県警は「必要な鑑識活動で身元を確認した」と説明している。ライブ配信に使われたサイトのアカウントは男性のもので、都内から富士山五合目に向かうバスの乗車券の写真などが投稿されていて、実際に塩原さんが高速バスの乗車券を購入した履歴があった。県警は男性が山頂付近をライブ配信中に誤って滑落したとみている。登山者が滑落する動画は10月28日午後2時半ごろに流れ、静岡、山梨両県警に通報が相次いだ。両県警はヘリコプターなどで捜索し、静岡県警の救助隊が遺体を発見した。富士山は閉山期間中だった。一部報道によると、警察は映像を配信していた男性が塩原さんだったとみて、詳しい状況を調べているとのこと。本人のものとみられるツイッターや動画配信サイトでは、司法試験の合格を目指していると自己紹介され、何度も富士山に登る様子などがライブ配信されていた。静岡県警察本部山岳遭難救助隊は、登山中のライブ配信など注意力が散漫になる行為は行わないよう求めています。
今回のように7~9月の開山期以外に登って遭難するケースは後を絶たず、県や県警は安易な入山を控えるよう呼びかけている。

 
★塩原さんはなぜ無謀な登山を試み、危険な場所でネット配信を続けたのか。
 
■家賃2万8千円、塩原さんが住んでいたアパートを訪ねた
 
 塩原さんは新宿区西早稲田の木造アパートで生活をしていた。築50年以上、風呂はなくトイレも共同、一部屋の家賃は2万8千円。定職につかず、親からの仕送りも受けとっていたという。アパートのオーナーに話を聞いた。

「あのアパートは早稲田大学が近いから、40年前はお金がない学生が借りてくれて賑わっていました。だけど、今はほとんど借り手がいなくて、学生が部活の倉庫として利用しています。そんな中、塩原さんは長年部屋を2部屋も借りてくれて、家賃も遅れることなく手渡しで持ってきてました。

 彼は内気で、とても社交的とは言えない性格でした。自分からは何も話そうとしなかった。独り身で、彼女や友達なんかをアパートにつれてきたり、外に飲みに出ることもなかった。通販をよく利用していて、家にいることが多かったという印象です。

 部屋はペットボトルや雑誌といった生活ゴミでかなり散らかっていた。一度、ガスの点検で中に入ったときは足の踏み場もなく、『危険だから片付けてほしい』と注意したこともありました」

 塩原さんのSNSを見ると、司法試験を目指し浪人中だったようだ。塩原さんはニコニコ動画のチャンネル内で「高田馬場法律問題研究所」というコミュニティの代表も務めている。

「たしかに司法研究所みたいなところから書類が郵送で送られてきたり、司法試験の勉強はしているようでした。配信をしていることはまったく知らなかった。事故後、テレビなどに配信の映像が流れていましたが、彼があんなに流暢に話していることにびっくりしました。視聴者からの反応が楽しかったんだと思います。

 ツイッターに大腸ガンを患っていたことを書いていましたが、それも事実です。昨年、3カ月分の家賃を持ってきて、『これから入院する』と話していました。手術もうまくいって、これからってときにあんなことで亡くなってしまって……。ただただ、遠くで暮らすご両親が不憫で仕方ない。ご両親はこれまで息子が心配で、手紙や電話をよこしていたのですが、塩原さんはバツが悪いのか電話にも出なかったようです。病気のときは家にも来ていたのですが、そのときも会わなかったようでした」(同前)
 
■父親は地方の名士、実家を訪ねると……
 
 塩原さんは愛媛県出身の3人兄弟。父親は某教育機関で教授を務める、いわば地方の名士。母親は学習塾で働いていた。取材班は塩原さんの地元を訪ねた。

「教育熱心なご家庭で、お子さんが進学するにあたり勉強部屋をわざわざ近所のアパートに借りて勉強させていた。徹さんは高校は県内屈指の進学校に進んだ。確かお父さんに影響されてか理系だった。高校卒業後はお子さんの話もしないし、どこで何をされているかは聞かされてない。お子さんのことはなかなか話そうとしないから……」(近隣住民)

 高校の同級生によると、「物静かで目立つ印象がなかった」という。高校卒業後はアメリカに留学し、その後、中央大学に在籍したという。

 だが、40歳を超え、弁護士を目指したが不合格。職もなく独身の塩原さんにとって、唯一の居場所が「ニコ生配信」だった。

「DNA採取といった身元の確認作業のため、11月のはじめ警察の方とともに親御さんが来られたのですが、既に諦めていたようで遺品を整理されていました。『身元が判明したら費用はもちろんお支払いしますのでなかのものは全て処分してください。ご迷惑おかけしてすいません』って気丈にされていました」(前出・アパートオーナー)

 愛媛の実家を訪ねると、母親が肩を落としてこう答えた。

「私たちはネットなど見ていないし、息子が配信などしていることも知らなかった。まだ遺体も会えてなく、葬儀もできていません。仕送りはしていましたが、自立は出来ているものだと思っていました。これ以上は……すみません」

 塩原さんのツイッターには滑落以降、300件以上のコメントが寄せられている。ネット上で繋がっていたと思われる多くの仲間から冥福を祈る言葉が書き込まれていた。



2019年11月14日(水)

 
★県や環境省などでつくる協議会が夏山以外の富士山に関して定めるルール

富士山の8合目以上と南アル プス、それに、八ヶ岳の一部のエリアでは、来月から3月までの「厳冬期」に登山届を提出することが義務づけられ、県などは、主要な登山口で登山届の提出状況や登山の行程、装備などの確認を行うことにしています。
山梨県は「登山届を提出してもらうとともに登山道の整備など安全対策を強化したい」としています。



2019年11月17日(日)

 
自らの富士登山の様子をインターネットでライブ配信中に滑落したとみられる男性が10月に死亡した富士山。夏の開山期以外の遭難事故による死者は後を絶たない。登山道は全面通行止めになっているが、登山自体は明確に禁止されているわけではない。静岡県は問い合わせがあれば登山の自粛を求めるが、強行する場合は黙認せざるを得ないのが現状だ。
 「万全な準備をしない者の登山禁止」。県や環境省などでつくる協議会が夏山以外の富士山に関して定めるルールの一つ。ルールを伝えるチラシには「登山はあくまで自己責任」との記載もある。
 県道である登山道は開山期以外、道路法の規定により通行止めとなり立ち入りが禁止されている。だが、県としては国などが所有する山体部分など他のエリアへの立ち入りは制限できない。
 閉山期の富士山は山岳遭難事故のリスクが高い。静岡地方気象台によると、昨年11月の山頂の平均気温はマイナス8・6度。12月の山頂について風速は最大29メートル、平均13・9メートルとの記録も残る。山小屋は閉鎖され、携帯電話は通じにくいなど安全確保が難しい。県警によると、静岡県側の閉山期の遭難事故は13年以降、年9~19件で推移。14年には6人が亡くなるなど毎年死者が出ている。
 県富士山世界遺産課は遭難事故防止対策の強化が必要との認識を示すが、手段を増やして「危険性を訴え続けるしかない」と話す。県警地域課の担当者は「(登山を)絶対駄目とは言う立場にない」とする一方、事故によって出動を迫られれば「救助隊員にも危険が及ぶ可能性がある」と複雑な心境を漏らす。
 雪山は最も危険が高まる。小山町のガイド集団「やまぼうし」の米山千晴代表(68)は、積もった雪の表面は凍りやすく滑落の恐れがあると指摘。「冬の富士山は夏の富士山とは違う。ヒマラヤ級」と警鐘を鳴らす。


 
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出典元:登山ニュース速報
http://northernalps.net/2019/11/17

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